2011 夏休み子ども禅のつどい

静かな朝を迎えた8月20日。

起床後、庭のお掃除、今日の確認事項を見ながら、ゆっくりじっくりスタート。

心では、体力温存体力温存と念じながら。


「こんにちはー!!」
っと大きな声で挨拶をしてくれた子たちから始まった午後。

今回は年長さん参加がとても多く、ちょっぴしガオー王国にならないか心配だった私。
ですが、始まってしまえば突き進むのみです。

ケンカありーの、泣きありーの、それでも一生懸命坐禅をしたり、お経を読んだり、めいっぱい身体を動かして体験してくれました!


最初はすこーしばかり緊張していた子たちも場が慣れてこれば、
はっしる走る!
寝転がるじゃれる!

でも和尚さんはちょっぴし恐いから、和尚さんの言うことはしっかり聞く。

和尚さんが言っていました。

「何でも修行です。
履物を揃えることも、朝起きて顔を洗って歯を磨くことも。
何でもキチッとすることが修行。

でも、それがなかなかできない。
何でもキチッとすることが。

ただ座るだけでも、黙って静かに座ることもむずかしい。
今日は、何でもキチッとすることが勉強することなんだよ。」と。

だから、今日はキチッとすることを大切にしたのです。


お庭のお掃除をキチッ。


年長さんがこんな大きなほうきを持ってお掃除をキチッ。


仲良く役割を決めてキチッ。


「宝物にするのー。」と見せてくれた夏の落とし物。


ダダダダダー!ッキュ。
くるりと回ってまだダダダダダー。
しっかりと列を作って順番に。

「僕の後ろについてきて!」
だんだんとその子の性格が表れてきます。

カレー隊は、一生懸命野菜を切ってくれます。

お庫裏さんが、涙を流している子に。
「どうしたの?誰にいじめられたの?
おばさんがいじめた子をこらしめてあげる。」

「タマネギに泣かされたの。」

「あーじゃあ、仕方がないね。あなたの努力は美味しいカレーになってみんなに配られるよ。」

超ハイテンションになった竹で作った水鉄砲遊び。

キリで自分で穴を開け、布を裂いて巻き付ける。
自分で作った水鉄砲が面白く、夢中になって遊びながらも、

最初に決めたお約束。

職人さんにお手伝いしてもらう時は、

「よろしくお願いします。」
「ありがとうございました。」

を大切に。

5年生のリーダー達は、自分のチームの子たちをキチッと見てくれてたね。


自分たちで机を並べて夕食の準備。


これだけ動いたから、今日のカレーも美味しかったー!

みんなで「五観の偈」を読みます。

一つ、このご飯、どこから来たか考えます。
二つ、振りかえろう、今日の自分の行いを。
三つ、欲ばらず、心静かにいただきます。
四つ、よくかんで、丈夫な身体をつくります。
五つ、このご飯、今を大事にいただきます。

そして、お庫裏さんからの今日のカレーがどこから来ているのかのお話。

人参は、今日来てくれている◯◯君のおばあさんが育てたもの。
タマネギは、いつもお寺に通っていただいているおじいさんが育てたもの。
ジャガイモは、和尚さんが育てたもの。
お米は、古川から届いたもの。

そして、人参、じゃがいも、タマネギを切ってくれた子たちに拍手を。

そんなことを聞いていたら、美味しさに深みが増して、ますます美味しく感じた。

何杯もおかわりをしてくれ、最後はカレーもなくなってしまった。


その後も、坐禅にお経が行われ、
最後にはみんなお楽しみの肝試し。

雨がぱらつきながらも、みーんなできたね。
よかったよかった。


20人の子どもたちと関わりを持つ中で、一日を一緒に過ごして行くと、だんだんと子どもの表情が変わって行くのが分かってくる。
少しすませた顔をしていた子も、いつからかスイッチが入って、キラキラしてくるのもわかる。
このくらいの人数でよかった。

子どもたちの満足感が伝わってくる。

やっていることは、家庭でも味わえる極普通のこと。

でも、その生活の中で見つめ直すきっかけを作ってあげるのがこの活動の目的。

自分でもできた!
新しいお友達ができた!
やったー!嬉しい!

そんな気持ちを味わってもらいたい。


関わり合いをたくさん持ってあげること。
名前を覚えてあげること。


それが子どもたちの心に響いていくことを感じました。

ご参加いただいた皆様、そしてサポートしていただきました皆様、
今年も無事に終わりました。

心より感謝します。

ありがとうございました。

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