San Clemente : Ecuador 人々と暮らし


刺繍

周りは音楽でみんな踊っているのに
その手を止めることのなかったラウリータ

彼女が物語るその姿に
いつも私はなにか魅力を感じ続けていた

民族衣装は夏至の日に新しいのを着て
その後は結婚式や町着、普段着、野良着
家畜へ敷いてあげるものへと変わっていく

そうやって最後まで使うのよって。



彼らは火をとても大切にしている

夏至の日に太陽から火を頂き
一年かけてその火を灯し続け生活の中で使わせてもらっている
そしてその中で一週間だけ各家庭で火がない期間をつくる

その間は他の家に火をもらいにいったりして

火がないことで感じる大切なことを
身を以て確かめる期間としている。


牛使い

彼の牛への言葉かけの優しいこと優しいこと

とてもシンプルな3つの言葉

進め
止まれ
回れ

その音の響きで
牛は畑を耕していた

そこには思いやりの時間が存在していた。


薬草

ここに住んでいるから
調子が悪くなればここの植物でまかなえばいい

薬局は必要ないのよ。


根のある人々

「痛みもギフトだ」
長老のマヌエルがそう話をしてくれたとき
彼らのその根のある暮らしの姿がストンと懐に落ちてきた。

植民地がされたとき
マヌエルはその父や祖父を見てきた。

エクアドルの国が民族を解放し
各民族の連合が独自の法をもつことを許されたとき
彼らはそのひとつに絶対に土地を売らないと決めた。

その暮らしの後ろには人々の苦しい歴史があり

だからこそ日々の営みの有り難さは
大地からもたらされているものということを
彼らは真から感じとり
自らはただバトンを渡していく者として実践をし続けている。

”つながりを感じることは生きることそのもの”

自然とも人とも自分とも

言葉数が少ない彼らの姿の裏側に
果てしないギフトをいただいたように感じる。

ありがとう、愛を。

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